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対話176 村上 春樹『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』

2009.07.15.01:48




読書時間:2時間

●4年ぶりの再読
最初に読んだのが高校2年くらいの頃と記憶しているので、いつの間にかあれから4年が経ってしまったことに多少の立ちくらみを椅子の上に座りながら感じている。細胞がどのくらいで全部変わってしまうかちょっと記憶にないが、おそらく僕を構成している大部分は変わってしまっているはずだし周囲を取り囲む環境もまったく違うわけで、もはやあの頃の僕は肉体的にも精神的にも別人なのだなあと思う。そうすると僕は他人の記憶をちょっとバイアスがかかったやつながらも持っているわけで、なんとなく不思議な気分になる。

●あっれ?
そして久しぶりに、本当になんとなくこれを手にとって読んでみることにしたのだけど、もう驚愕の一言である。いや、多分僕以外の人間にとってそれは衝撃的なことではさっぱりないと思うが、なんと僕が死ぬ前に実現させたいとぼんやり冗談半分に考えていた世界がここですでに書かれていたのである。

これは個人的には大変な衝撃であった。ちなみに僕の「死ぬ前に実現させたいとぼんやり冗談半分に考えていた」こととは自分の頭の中に独立した世界をつくり、自分の中の時間間隔を究極的に引き伸ばすことによって精神を殺すことなく新しい世界に突入するというものである。はいはい妄想おつって感じだが、これを思い浮かんだのが確か高校2年か3年の頃で、ちょっと冷静に考えればもう確実にこの本の影響を受けているわけなのだけど、今読み返してみるまでこの小説が僕の思考に及ぼしている影響を完全に認知していなかった。完全に自分のオリジナルな着想だと思ってちょこちょこ他人にいっていた自分がちょっと恥ずかしい。

●あちらの世界とこちらの世界
それにしてもこの小説で描かれていることは本当に想像を喚起してくれるし、多様な解釈の余地を僕らに与えてくれる。そこ等辺が僕のこの小説が好きなところである。こころをなくした住民たちとは一体誰なのだろう?と最初に読んだときは思いもしなかったような気がするが、今読めば彼等は「主人公の中で抽象化した存在なのではないか」という仮定が導き出されるし、多分次に読んだときは違う仮定が導き出されるに違いない。ここらへんのことを簡単に可能にさせてくれるところが多分この小説の素晴らしいところであり、初読時はあまり思わなかったがこれはやはり完成度の高い作品なのだなあとつくづく思わされる。

theme : 読書メモ
genre : 本・雑誌

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