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対話241 asta*編集部 『魅せるひとの極意―愛読書に一流の哲学をみる! 』

2009.10.23.21:23




<お気に入り>
個人的読みやすさ:A (1つ1つの章が短い)
読書時間:30分

そうなると、やはり専門家にならなければいけないし、専門家になると専門性の呪縛に陥ってしまい、結局、自分たちの世界というものを矮小化したり、卑小なものにしてしまう、という傾向があるのも残念です。(p.67)

著名人の方々の「私の一冊!」的な本。実際は一冊じゃなくて何冊も紹介されているけど、普段読む読書家の「一冊」ではなく芸術方面を中心とした人たちの「一冊」なので、受け取り方とかにも新鮮味が感じられてよかった。

演出家の蜷川幸雄が指摘していたのだけど、「<私>を通さない表現は高が知れている」というのはまさにその通りだと感じる。文章を読むにしてもなんにしても、そこに入り込む必要があるし、出てくるのは自分自身を通過したものでないと自分自身が理解したことに結局はなりづらいのだと思う。無論、全ての物事に対していきなりそれが可能なわけはないけど、そういう法則が存在しているということをこころにとめておきたいなと思う。

また、萩尾望都が相対化の大事さを『アダルトチルドレン・マザー 「よい母」があぶない』を通じて唱えているのもなんとなく新鮮に感じた。引用すると、

そして、<相対化>という言葉を見つけた時、あっこれだ、と思いました。母親の世代の人たちは、物事を相対化するのが苦手なのではないか、と思い当たったのです。つまり、自分と娘の立場を分離して物事を見ることが出来ず、娘とはこういうものだ、と自分の内部に取り込んでしまっているわけですね。(p.53)

これを見ていると「相対化」という言葉が持つ機能みたいなのを感じられずにいられない。言葉は目には直接的に見えないものだけど、やはりこれも1つの発明品なのだと思う。相対化なんてもう僕らの世界にはあたりまえのように定着しているけど、やっぱり全体的な視点から見ればまだまだベイビーな概念なのだ。きっと今日もベイビーな概念が生まれて、そのほとんどは短い寿命を迎えながらも、いくつかは亀のように長生きしていくのだろう。僕らはその「長生きな亀」の背中に乗りながら、新しい言葉という植物を育てようと種を植えたり水を撒いたりしている。

theme : 読書メモ
genre : 本・雑誌

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