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対話259 パトリック ルモワンヌ 『偽薬のミステリー』

2009.11.20.12:44



<お気に入り>
個人的読みやすさ:B
読書時間:50分


天才的やぶ医者だったノック先生が、村人たちに親しげにされることを嫌い、どんな場合にも「先生」と呼ぶように求めたのは虚栄心からではなく、尊敬されることで信頼が増し、結果として治療効果を高めることになることをよく心得ていたためである。(p.68)


最近プラセボ効果関連の本ばっかり読んでいるような気がするが、この本もそのうちの一つ。

 プラセボ効果というのは調べれば調べるほど非常に魅力的な心理的効果であり、ある意味ジョーカー的な位置づけにあると僕は思っている。
 上記の引用例も、完全なるパラダイムの転換である。優秀な医者だから尊敬されるのではなく、尊敬されるから優秀な医者なのである、というのは言葉遊びや皮肉なのでは勿論なく、正当なる真実をついているにほかならないのだと思う。

大多数の宗教や文化は罪悪感を持ち続けてきた。そうであったからこそ、マーケッティングという単純な観点から見れば、司祭兼医師、魔術師兼医師、腸ト師その他の魔術師が顧客の心をより確実に引きつけることができたのである。自分と罰を下す神とのあいだにあって唯一の仲裁者を名乗る人物、すなわち治癒を望む者のために尽くす義務をもった人物、そのような人を敬わない人間などいようか?(p.124)


 人間は、他人に対してある一定の役割を期待しているし、その役割を相手に押し付けている。
そしてその役割を真っ当してもらうためなら、正当なる効果を発揮させるために、時には尊敬したり、崇拝したりすることもいとわないのだろう。
 尊敬や崇拝も、無意識レベル(あるいは意識レベルなのかもしれないが)では手段の一つなのだから。

♯本書のプラセボとしてホメオパシーが挙げられているのが印象に残った。ホメオパシーとは少しずつ毒を摂取すればやがてそれに対する抗体が出来るよ!みたいなものと僕は理解しているのだけど、まさに現代において論議の中心の一つになっているものであって、この魔法がどのような結末を辿るのか、科学に否定されて雲散霧消するのか、現代を生きる奇跡として生き残るのか、興味深いところである。

theme : 読書メモ
genre : 本・雑誌

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