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対話316 教養のサイクルをどう構築していくべきか

2010.03.26.17:24




広島大学101冊の本委員会 『大学新入生に薦める101冊の本』


個人的読みやすさ:B
読書時間:40分


 本書の特徴は、「科学は討論の中から生まれるものである」と序文に述べているように、著者がまじえたさまざまな対話を軸として構成されているところにある。量子力学発見に至るまでの同僚たちとの議論やゼミナールの様子、発見後の理論の解釈をめぐるボーアやシュレディンガー、それにアインシュタインといった理論物理学の巨匠たちとの激烈な議論の応酬、まるでその場に参加しているような疑似体験が味わえる。実にシビレる。何か創造的なことをやろうと志す者でえあれば、きっとそう感じるに違いない。(引用者注:ハイゼンベルク 『部分と全体--私の生涯の医大な出会いと対話』に言及して)(p.108)


 好きな本を読んでいるとどうしてもジャンルだとか思想が偏りがちになることは否めないし、冊数だけ順調に稼いでいるような僕なんてその典型みたいなものである。やっぱりある段階では一度自分の読書の癖だとかを振り返り、もっと広い視野をもって本と向き合っていきたいなと思う。そういうときに、この手の本は大事になる。

 いや、それはもしかしたら大学に出てからのほうがより重要になるのかもしれない。この本は大学新入生に向けて、と書いてあるけど、それはつまり直接的には0知的な興味をより広くもって専攻を選んでね、ということだと僕は思う(まあこれは僕の大学がそういうシステムだから思うのであって、入学当初に決まってしまっているところも多いと聞くけど……)。でもそれは確かにその通りであるんだけど、むしろその視点は大学の専攻が決まったあとや、大学を卒業し社会に出たあとのほうがより効くのではないかとすら思うのだ。

 この思想は僕の「着想」に抱いている思いからきている。なにかをひらめく時というのはつまり、何か今までとは違うやり方で、既存のものと既存のもの同士を結びつけた瞬間だ。自分の土俵になにか別のものを持ち込んだり、相手の土俵に自分のものを持ち込んだり、そういう異文化交流の結果だ。だから多分僕らが海外旅行だとか異文化交流に楽しみを見出すのはそういうところにも理由があるのだと思うし、何かを創発するためには違うコンテクストに触れる必要があるのだと思う。

 だからある程度自分の興味関心以外にも積極的に窓口を開いておくということが何よりも大事で、そして自分にとってセントラルトピックではないものに触れる環境・システムをいかに構築するのかがとっても大事ということになる。僕はいくつかこの本を読んで「面白そうだなあ」と思って実際読もうと思った本は結構あるんだけど、それでも多分僕一人じゃ偏りが出てしまう。大学の教養科目はある程度この問題の解決に繋がっていると思うけど、もっと民間ベースというか学生ベースというか、草の根的な活動として教養の輪を広げる、そういう流れがあったほうがいいのだろうなと感じる。

 

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