スポンサーサイト

--.--.--.--:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

対話319 「メンタルヘルス」というパラダイムの到来

2010.03.27.12:26




新福 尚隆, 浅井 邦彦 『世界の精神保健医療―現状理解と今後の展望』


個人的読みやすさ:B
読書時間:20分


 さらに「第2次全国精神保健計画(1998~2003年)が現在進行している。キーワードは、"健康増進(promotion)", "予防 (prevention)", "パートナーシップ (partnership)"の3つである。これを達成するための戦略の一つとして、一般住民の精神保健についての認識を工場させる努力を行なっている。(p.119)


 対話というよりはインタビューに近い読書第一弾。これを読んだのは今日ではなく、その日はメンタルヘルス関連の書籍を1日で6冊まとめ読み&重要要点をパワポにまとめるということを一日でやったので、隅から隅まできちんと目を通したというわけではない(本によってはかなり細かく読んだものもあるが)。

 それでも自分のほしい情報を抜き出すのには充分ということがわかったし、何より情報収集型の読書であれば1日6冊くらいはパワポでのまとめ含めて結構余裕でできる(真面目にやれば20冊くらいいけるはず)ということがわかって自信にもなった。量が大事ではないというけれど、量は自信を形成してくれるし、一つのトピックに対して複数のライトを当てることで浮かび上がってくるものも必ずある。ということで場末の加速学習ブログとしては皆様にも一日での多読をオススメしたい。


 本題。今僕がやっているメンタルヘルス、というものは間違いなく新しいパラダイムだ。

 様々な精神疾患を”精神的な病”として、それを予防できるという現代では広く散布しているこの考え方は、おそらく過去においてはまったく普通ではなかった。
 現在、メンタルヘルスというパラダイムの中では精神的な健康をより積極的に獲得していく、という考え方が土台にあるように思う。これは肉体的な健康においてもそうだ。今見た目に問題がないように見えても、人は健康増進のために食べ物に気を使ったり、運動を始めたりする。現代ではこれは普通の考え、というか素晴らしい行いのように思えるけど、多分過去においてはその通りではなかった。見た目に問題がなければおそらく健康増進のために余計なことをするということは現代ほど意識づけられてはいなかっただろうし(無意識的・伝承的に行なっていたかもしれないが)、こと精神においてはその傾向が強かったと思う。

 そもそも、精神保健の管轄は過去においては宗教だとか、そういう部分が補ってきたことなのだろう、と僕は考える。
 たとえば精神疾患は悪魔憑きだとかに解釈されてきた時代もあっただろし、それはよく取れば神の信託とされてきた時代もあったわけだ。精神疾患的なものがすなわち悪、とみなされていない時代というのは必ずあっただろうし、それはおそらく現代においても地域によってはまだ残っているのだと思う。
 いや、むしろ日本においてもまだある種の精神疾患(とみなされているもの)が崇められている部分は残っていると感じるけども。例えば躁とかね。

 宗教というパラダイムが消滅してきている現在、しかして精神疾患というのはその名が表すように”精神保健”の分野として扱われるようになった。
 つまるところ、肉体的に表れるものと同じ、病気。並列的な関係。
 事象としてみればよく考えたら結構違うけども、僕らは肉体的な病気と精神的な病気を同じ軸のものとして捉え始めた。それは宗教の縮小という趨勢を考えてみたときに仕方のないことであるし、肉体的な治療のフィールドを近代西洋医療がのっとったときからの宿命なのだろう。

 己のメンタルヘルス、それに気を使わなければならない時代の到来。
 それは可視化されていないから、現代の文脈にのっとって可視化されるように働きかける動きがあるし、それが現代化ということなのかもしれない。そう考えると、古典的な精神力動アプローチよりも目に見える形で成果のでる認知行動療法が力を持ち始めたのもある意味当たり前のようにも思えてくる。医療として捉えられるということは目に見える成果が求められてくるわけであるし、精神的な治療というパラダイムも、将来肉体的な治療というパラダイムとそこまで乖離したものとは見なされないとますます思われるようになるのだろう。

comment

Secret

twitter
プロフィール

×÷

Author:×÷
はらわたに秩序。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。