スポンサーサイト

--.--.--.--:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

対話342 谷川 流 『涼宮ハルヒの驚愕 初回限定版』

2011.06.03.12:54




個人的読みやすさ:B
読書時間(全て含め):2時間

「さあ、どうする?お前の選択を聞かせてくれ。涼宮ハルヒの命をこの場で消すか、それともあんたの親愛なる佐々木を新しい神とするか。さあ、どっちなんだ?」
 安い脅しだった。おまけに何てベタな演出なんだ。(pp.183・後)


 4年ぶりのハルヒ。僕はものすごいハルヒが好きというわけではないのだけど(消失は好きだが)、なんかもう世相的に読まなければならないような感じがしたというか、本屋で別の本を買うときについつい目の前に置かれていたこれを手にとってしまったというか、なんにせよハルヒが持っている力はドでかいものがあるなあとしみじみと感じた。ハルヒ新刊!とか言われたらそりゃ今までのシリーズ読んでいる人だったら読まないと意味不明だよね、みたいな。

 この本の語り手であるキョンの語り口を読んでいるといつも思うのが、自意識過剰さと自己(あるいは所属しているコミュニティ)に対する陶酔感がいつも付きまとっているなあということだ。別に決して悪い意味ではなく。なんというか、多分それが「世界系」と括られる物語の構成要素なのだろう。

 キョンの、というかハルヒシリーズの世界系小説における位置づけとして面白いのは、キョンの自意識過剰さは決して自分の自己陶酔感に対してまでは及んでいないことだ。いや自意識過剰さを一つの特徴として挙げたけど、別になんでもメタ認知メタ認知するような小説では最初からないのかもしれない。だからこそ、内省的な語りが多いこの物語がその袋小路に陥らず、物語は滑走していくことが出来るというかなんというか。陶酔感が物語を加速させていくということを端的に表している作品だなと感じた。 

comment

Secret

twitter
プロフィール

×÷

Author:×÷
はらわたに秩序。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。