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情報マクドナルド

2009.01.03.01:31

記念すべき初めての1時間小説。
ぼんやりとした構想はもともと持っていたので厳密には1から1時間以内に作ったわけではないけどそこはおいといて。

この小説を書くのに使用したマインドマップを下記に。情報インスタントフード





情報マクドナルド

窓から差し込んだ光で僕は目を覚ました。
目覚まし時計は六時を指している。
この時間だったらもう少し寝ていてもよかったかな、と軽く後悔しながらも僕は一日を始めることにした。

適当に朝の準備をし始めたあと、僕は食事を始める。
僕らの食事は情報だ。
テレビをさくっと捻って、まだまだ活発に働いていない消化器官をたたき起こすようにして情報のザッピングをする。

テレビというものが出来てから僕らの食生活はだいぶ変化した。
部屋の中にいるだけでもさまざまな情報が手に入るようになり、僕らが飢えで苦しむということは今ではほとんどありえない。
テレビの情報は寝起きの僕にはあまりにも速いスピードで通り過ぎるのでうまく咀嚼が出来ないのが難点だけど、まあそれでもお腹にはたまる。
しばらくテレビで食事を取ったあと、まだ少し物足りない気がした僕は新聞にもざーっと目を通してお腹に詰め込み、いつの間にか会社に出る時間になっていることに気付いて慌てて外に出る。

僕は車というものを基本的には持っていないので、通勤に使うのはもっぱら電車だ。
通勤電車はかなりの混みようを毎日見せていて、それは僕のことをかなり苦しめている。ただ、通勤電車も完全に悪いものではない。
電車にも広告はいっぱいあるし、最近では映像を使ったCMもあるから、電車に乗っている間も口をさびしくするということがなくてすむ。
テレビの情報が主食だったら、電車においてあるような広告はお菓子のようなものだ。
軽くつまんで口につつんでポイ。
あまり咀嚼することなく食べることが出来るし、そもそも咀嚼しようが咀嚼しなかろうがそこまで味は変わらない。
こんな感じで僕は情報を食べることが好きなので、そのせいか最近ずいぶんと脂肪がついてきてしまったような気がする。
僕にもついに中年太りが近づいてきてしまったか……
とはいえ中年太りが目立つのは僕だけではない。
最近は中年太りは国民病と言えるほど流行し始めてきているので、そこまで太ることに対する危機感はないというのが本音だ。
内心ではこれでよいのかなあと思いつつも、別に誰に何を言われるわけでも(今のところは)ない。
目的地に着いて僕は荷物をまとめ、会社に向かう。


「次のニュースです。29日付けのISIの統計によりますと、現代人による高次情報の消費が増加の一途をたどっており、この背景には情報ファストフードの代表格とされるTVや新聞、パソコンなどの流行のがあると考えられるとの発表がありました…この問題について解説の大森さんはどう思われますか?」
「んー、確かにこれは問題ですねえー。近年ではTVやパソコンといった電子機器の発達により、食事を取るというがとても簡単になりましたから。それはそれでよいのですけど、実際の体験、つまり一次情報ですね、これの消費がとても減っている。高所得者の層はね、別にあんまり問題ないんですけどね。問題は低所得者の層で一時情報の消費が減ってきていることなんですよ。これは野菜と肉に例えられますよね。」
「というと、どういうことなのでしょうか?」
「つまり体験というものが野菜、電子情報に代表される二次情報、三次情報といった高次情報が肉ということです。肉というのは、まあつまり生態系では上のほうに属するものを食べるわけですからね、かなりの凝縮物なわけです。色々なものを取り込んでいるわけですから毒素が凝縮されているわけです。別にもうこんなご時世ですから食べるな、ということはいえないわけですけれも、バランスを持った情報食生活が現代人には必要とされているのではないでしょうかね。」


会社に向かっている最中、ラジオから受信したニュースでそのようなことを言っていた。確かにここ最近は一時情報を栄養源にすることはあまりなくなってきた。
それは僕の食自体がSEという、高次情報を扱う仕事に関連しているということもあるだろう。
その職場で食べることの出来る一時情報というのも勿論あるが、やはり子供の頃に比べてると量は減ってきた。
なんとかしなくちゃなーと思いつつもそんな時間はつくりづらい。
それに高次情報のほうが美味しいというのも正直ある。
何か中毒にさせるものでも入っているのではないかというくらい、僕は毎日食べ続けないと気がすまなくなっているのだ。


長い仕事を終えて家に戻ると目の前にはパソコンがおいてある。
さあ夜食の時間だ。
時計はすでに二十三時を回っているが、かまうことはない。
このままではお腹がすきすぎてしまっているし、これを食べない限り一日は終わらないのだ。
僕はパソコンを開いてニュースやブログなどを漁りまくり、若干腹にもたれを感じつつも今日一日を終えるためになんとか目を閉じてその日を終える。

theme : 自作小説
genre : 小説・文学

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